Adobe Frescoの注意点!
AI学習利用を拒否する設定方法
「Photoshop」「Illustrator」「InDesign」など、プロフェッショナルなデザインソフトの開発会社として名高い「Adobe」。
2024年10月23日にタブレットなどで無料で使えるお絵描きアプリ「Adobe Fresco」を完全無料化したことでも話題になりました。
「Adobe Fresco」は、以前は機能制限つきで無料で利用できるお絵かきアプリでした。
完全無料化したことで、以前は有料サブスクリプション契約することで利用可能だった「Adobe Fonts」の無制限アクセス、1000種類以上のブラシなども無料で使えるようになりました。
「Adobe Fresco」で作成された作品は、Adobe社の運営するクラウドストレージ「Creative Cloud」に自動的に保存されます。
ところが「Creative Cloud」や「Document Cloud」アプリの利用規約では、ユーザーが自分で設定をオフにしない限り、Adobe社がサーバー上のユーザーのコンテンツをAI学習に利用することを許可する設定になっています。
自分の描いた絵など「Creative Cloud」に保存したデータをAI学習に使われたくない場合は、自分で設定を変更する必要があります。
私も「Adobe Fresco」を使っていたことがあり、AI学習への利用を拒否しようとAdobeアカウントにログインしたのですが、使い慣れないページというのもあり迷子状態に。
ここでは、Adobeアカウント設定で「Creative Cloud」や「Document Cloud」を利用する際、ユーザーのコンテンツをAdobe社にAI学習利用させない設定にする(オプトアウトする)手順をメモっています。
Adobeアカウントで
AI学習利用を拒否に設定する
私はスマートフォンで設定したので、以下スマートフォンでの操作方法になります。
まずは、Adobeアカウントのページ
(https://account.adobe.com/)にアクセスして、ログインします。
ログインできたら、右上にあるメニューアイコン(三)をタップ。
©Adobe
メニュー概要が出てくるので、「アカウントとセキュリティ」をタップして、「データとプライバシー設定」をタップします。
©Adobe
「データとプライバシー設定」ページに飛びます。
ここでは、「デスクトップアプリケーションの使用状況」の情報提供と「製品改善のためのコンテンツ分析」についての「許可/拒否」を設定できます。
AI学習については「製品改善のためのコンテンツ分析」に含まれているようです。「オプトアウト」設定にすることでAdobe社はデータをAI学習には利用できない、という事になっています。
©Adobe
ツマミをタップして「オフ」と表示されていれば、「オプトアウト」状態になります。
©Adobe
私は「製品改善のためのコンテンツ分析」「オプトアウト」の2つとも「オプトアウト」設定にしています。
Adobeアカウントで
AI学習利用の拒否設定が
無効になる場合も
Adobe社のヘルプによると、前述のAdobeアカウント設定でオプトアウトした場合でも、別のサービスでAI学習に同意参加している場合は Adobe社はユーザーのコンテンツをAI学習に利用することがあるそうです。
©Adobe
たとえばAdobe社の運営するフォト素材ストックサービス「Adobe Stock」マーケットプレイスに作品を送信する場合や、「Adobe Photoshop 製品向上プログラム」に参加している場合などが該当するそうです。
©Adobe
こういったプログラムに参加する場合は、AI学習利用についてもよく理解したうえで参加したいですね。
参考:Adobeヘルプ(https://helpx.adobe.com/jp/manage-account/using/machine-learning-faq.html)
Adobe Frescoの
AI学習利用のオプトアウト設定
余談
Adobe社は無料アプリのサービス終了も多いので、「Adobe Fresco」の無料提供もいつまで継続されるかは分かりません。
自分で設定を変更しなければ自動的にAI学習への利用に同意した事になってしまうので、使い始めてからAI学習利用について知って戸惑うユーザーも多いかも知れません。
「Facebook」「X(旧Twitter)」などのSNSなどでは、ある日利用規約が変更されて過去の投稿データまでAI学習同意が必須されることもあります。
Adobe社も今後どう動いていくのか分かりませんが、執筆時点では「Adobeアカウント」設定でAI学習利用を拒否する機能を備えています。
自分のコンテンツデータをAI学習に使われたくない場合は、オプトアウト設定で意思表明をしておきたいですね。