スマホでハイレゾを聴くには?
必要なもの3つ

2018-12-16

高音質なデジタル音源ハイレゾ。

最近では配信ストアなどでも、通常版とハイレゾ版とで同時リリースする事も多いですよね。

私は作業中にスマートフォンで音楽を聴く事が多いのですが、先日購入しようとしたデータ楽曲で通常版とハイレゾ版を見かけて、どっちを購入しようか迷ってしまいました。

せっかくなら高音質で聴きたいけど、ハイレゾって聞けない端末とかあったような……。

ということで、ここではスマートフォンでハイレゾを聴くために必要なものについて、あれこれ調べた事をまとめてみました。

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スマホでハイレゾを聴くには?
必要なもの①ハイレゾ音源

そもそもハイレゾとは何でしょうか?

ハイレゾは「High-Resolution Audio」の略で、ごくカンタンに言うと「CDよりも高解像度な音源」という意味です。

一般的なCDのフォーマットは「16bit/44.1kHz」で、これは人間の聴き取れる音域(低音は20Hzまで高音は20kHzまで)をわずかに越えて表現できるため、その意味では十分な解像度を持っています。

それでも、本来「波」であるアナログ音源を「点」としてデジタル化する過程で、抜け落ちてしまう部分もあります。

ハイレゾでは「24bit/96kHz」「24bit/192kHz」といったCDよりも高い解像度で記録できるため、CD規格で抜け落ちてしまう細かな部分もキャッチでき、より高い「原音の再現性」を持っています。

たとえば解像度の低いカメラで取った写真より、解像度の高いカメラで取った写真の方が、よりハッキリ、こまかな部分までよく見える、といった感じのイメージです。

こうしたCDよりも「原音の再現性」が高いことが、「ハイレゾは高音質」と言われる理由のようです。

高音部分についてはCDですでに人間の聴き取り能力を越えていますが、音の強弱の段階(ダイナミックレンジ)でいうと、「16bit」で表現できるのは「96dB」。

人間のダイナミックレンジの可聴範囲は「120dB」と言われているので、わずかに足りていません。

「24bit」では「144dB」ものダイナミックレンジを表現できるので、こちらは人間のダイナミックレンジ可聴範囲をカバーしていて、音の強弱の広がりで、より繊細でリアルな音感が表現できると言われています。

ただ、音の強弱がほぼ一定なポップス楽曲などでは、繊細な音の強弱の振り幅を使ったクラシック楽曲ほど、違いを実感できないといった事もあるようですね。

ところで、一口にハイレゾといっても、販売されているハイレゾ音源では「FLAC」「DSD」など、いくつかのファイル形式に分かれていたりしますよね。

何か違いがあるのでしょうか?

ハイレゾのデータ記録方式には大きく分けて2つあり、CDと同じデジタル記録方式で最も一般的な「PCM(Pulse Code Modulation)」方式と、聴くために専用の機器が必要な「DSD」方式とがあります。

「DSD」系以外では、多くは「PCM」音源をパッケージに適したファイル形式に収めて販売されているようです。

「FLAC」は元データから情報を失う事なくファイルサイズを圧縮できる可逆圧縮ファイルです。
音質の劣化なく60%ほどファイルサイズを圧縮できる、楽曲情報などを記録できるといった特徴があり、多くの配信ストアで採用されている、おなじみのファイル形式です。

「WAV」は非圧縮ファイルのためファイルサイズが大きいですが、圧縮されていないため復元(デコード)する必要がなく、再生時に音質に干渉しません。
楽曲情報などは記録できない事もあり、どちらかと言うとパソコン向きなフォーマットかも知れません。

「DSD」は「Direct Stream Digital」の略で、こちらも非圧縮ファイルです。
ただしPCM音源とは異なる記録原理のため、DSD対応の再生ソフトやオーディオ機器でないと、そもそも再生できません。
よりアナログに近いリアルな音質、アナログレコードのような滑らかな音が特徴だとか。

はじめてスマートフォンでハイレゾを聴く場合は、最も一般的で広くサポートされている「FLAC」形式が、最も安心だと思います。

スマホでハイレゾを聴くには?
必要なもの②ハイレゾ対応端末

スマートフォンでハイレゾ音源を楽しむためには、まずは手持ちのスマートフォンがハイレゾ対応なのか調べてみましょう。

最近の上位モデルではハイレゾ対応は一般化していますが、分からない場合はスマホの裏側に書いてある品番をチェック。

スマホの設定画面から、「端末情報」をタップ、デバイス名という欄でも、端末の品番をチェックできます。

品番がわかったら、「品番 ハイレゾ対応」と検索してみましょう。

機種の詳細が出てきて対応していればOK。

情報が出てこない時は対応していない可能性が高いです。

「FLAC」などPCM音源の場合は「24bit/192kHz」に対応している端末なら、ほとんどのハイレゾ音源を聴く事ができます(販売されているPCM音源の多くは「96kHz」か「192kHz」のため。※執筆時点)。

「DSD」の場合は「5.6MHz」に対応していればOKですが(販売されているDSD音源の多くは「5.6MHz」以下とのこと。※執筆時点)、そもそも「DSD」に対応していることが必要です。

スマホでハイレゾを聴くには?
必要なもの③ハイレゾ対応イヤホン・ヘッドフォン

次にハイレゾ音源を楽しむために必要なものは、ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドフォンです。

ハイレゾ対応のネットワークスピーカーなどもあるのでここはお好みですが、スマートフォンで聴く場合は、やっぱりイアホンやヘッドフォンで聴きたい、という事も多いかと思います。

「FLAC」などの一般的なハイレゾ音源は、ハイレゾ未対応のイヤホンやヘッドフォンで聴くと、CD音源と同等の音質にダウングレードされて再生されます。

ハイレゾ音源の再生はできるからと言って、必ずしもハイレゾ音質で聴けるわけではないんですね。

「FLAC」の場合は、よく分からず購入しても再生できなかった、といった事にはまずなりませんが、せっかく購入したならハイレゾ音質で聴きたいですよね。

ハイレゾ対応のイアホンやヘッドフォンは、検索するとまさにピンキリ、価格から特徴まで様々なものが販売されています。

イアホンやヘッドフォンは製品によって味わいが微妙に変わってくるので、手の届く範囲で自分の好みのものを探してみましょう。

スマホでハイレゾを聴くには?
まとめ

スマートフォンでハイレゾ音質を楽しむためには、
ハイレゾ音源、
ハイレゾ対応端末、
ハイレゾ対応のイアホンやヘッドフォンなどが必要になります。

スマートフォンがハイレゾに対応していない場合は、ハイレゾ再生アプリやDACという機械を使って、ハイレゾ音質を楽しむ事もできるようです。

ハイレゾ再生アプリは、ハイレゾ未対応端末でハイレゾ音質を再生するためのもの。

音質に定評があるハイレゾ再生アプリは有料のものが多いですが、有料版で「FLAC」「DSD」フォーマットに対応している「ONKYO HF Player」や、「FLAC」に対応している「radius Ne Player」などがあります。

DACというのは「Digital Analog Converter」の略で、デジタル信号をアナログ信号に変換する装置です。

パソコン+ハイレゾ再生ソフト+DACという組み合わせが多いみたいですが、持ち歩きできるポータブルDACというものもあります。

アプリだけでハイレゾ音質をうまく再現できない場合に、アプリと合わせて利用するようです。

はじめてスマートフォンでハイレゾを聴くなら、まずは対応端末、ハイレゾ音源、ハイレゾ対応イアホン(ヘッドフォン)で、気軽に楽しんでみるのがシンプル。

機種変更の際には色々こだわる点があると思いますが、ハイレゾ対応に注目して選んでみるのも楽しいかも知れません。

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